私たちが取り組む
フェアトレード
OUR FAIR TRADE MISSION
フェアトレードとは
フェアトレードとは継続的に商品を売買して、主に途上国の生産者を支援する仕組みのことです。チャリティーとは異なり、労働の対価として適正な賃金を支払い、厳しい環境にいる人たちの生活改善と自立を目指しています。
私たちはフェアトレードに取り組むことによって、途上国で頑張っている仲間と、日本の人々を結ぶ懸け橋の役割を担っています。
フェアトレードの仕組み
フェアトレードの取り組みは、よりよい未来に向けて、社会に変化を生み出します。
主に途上国の人々にとっては、フェアトレードで得た仕事は、生活の安定につながります。寄付とは異なり自ら仕事で得た収入によって、自らの尊厳も生まれます。
現地からは「こどもを学校に行かせることができた」、「出稼ぎに行けず不安定な生活だったけれど、仕事が自宅でできてありがたい」「この団体は働く私たちを大切に扱ってくれる」との喜びの声が届いています。収入を得るために無計画に行われていた森林の伐採も、定収入があれば止めることができます。
また、私たちにとっても、途上国の人たちに思いを馳せる体験を通して、地球規模でものごとを考えるきっかけになります。伝統工芸を受け継ぐ地域も多く、その繊細な美しさに魅了されます。現地を訪問すると、困難と隣り合わせにいるのに、笑顔で立ち向かう彼らからパワーをもらえます。
そして何より、私たちがフェアトレードの商品を選ぶことで、日々の買い物が作り手を支え、地球の環境保全にも貢献できます。
フェアトレード認証ラベルの重要性と限界
フェアトレードについては、多くの認証ラベルが存在しています。
国際団体フェアトレードインターナショナル(Fairtrade International)が発行しているラベルや世界フェアトレード連盟(World Fair Trade Organization)に加盟している生産者などが有名ですが、ほかにも、国や、民間機関が独自に基準を設けています。
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フェアトレード
インターナショナル(FI)Fairtrade International
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世界フェアトレード連盟
(WFTO)World Fair Trade Organization
フェアトレードインターナショナル(FI)
FI は、フェアトレードラベルの仕組みを統括する組織で、3 つの発展途上地域の生産者ネットワークと、20 の先進地域の全国フェアトレード団体から成っています。そのうち生産者ネットワークは、フェアトレードの基準を満たして認証された 70 カ国の 1,200 以上の生産者団体を代表し、全国フェアトレード団体は、フェアトレードラベルの使用を許可するとともに、企業や消費者へのラベルの普及を図っています。※1
Love&senseでは、オリジナルのマルコシャツなどで認証を取っています。
※1 国際フェアトレード憲章(和訳版)から抜粋
世界フェアトレード連盟(WFTO)
WFTO は、フェアトレードを主な事業とし、サプライチェーン全体に WFTO が定める 10 原則 を適用する生産者、取引業者、輸出業者、輸入業者、卸売業者、小売業者の世界的なネットワークです。加盟団体は 5 地域(アフリカ、アジア、ヨーロッパ、中南米、北米・太平洋地域)の 70 カ国以上に及び、世界全体および地域ごとに選出された理事会があります。※1
Love&senseでは、パートナーのArtisan Life(コロンビア)、Craft Link(ベトナム)が加盟しています。
※1 国際フェアトレード憲章(和訳版)から抜粋
一方でラベル認証には限界もあります。
国際認証を取得するためには、国際機関に申請できるような語学力、安定したネット環境やIT機器やスキル、そして申請や認証、監査に伴う費用が発生します。
厳しい環境に置かれた小規模生産者にとっては、とてもハードルが高く、簡単に認証を取ることはできません。そうした人たちからこそ、フェアトレードの精神で商品を購入し、彼らの生活を支えることが大切と考えます。
そのため、株式会社福市では、認証ラベルを取得していない団体でも、フェアトレードの理念で活動している団体とパートナーシップを結び、積極的に取引を行っています。
その際、株式会社福市では、WFTOなどが定めた10の指針を大切にし、定期的に指針が守られているかインタビューを行いながら良き関係を続けています。
フェアトレードの10の指針(WFTOによる)
10 Principles of Fair Trade
- 01 生産者に仕事の機会を提供する
- 02 事業の透明性を保つ
- 03 公正な取引を実践する
- 04 生産者に公正な対価を支払う
- 05 児童労働および強制労働を排除する
- 06 差別をせず、男女平等と結社の自由を守る
- 07 安全で健康的な労働条件を守る
- 08 生産者のキャパシティ・ビルディングを支援する
- 09 フェアトレードを推進する
- 10 環境に配慮する
私たちがフェアトレードに取り組むうえで
特に大切にしていること
上記の指針を踏まえながらも、それぞれのパートナーとの取り組み、彼らの作った商品をお届けしています。
その中でも特に大切にしていることは以下の3点です。
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1. 継続的な取引
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2. 能力開発の提供
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3.フェアトレードの推進
1. 可能な限り継続的な取引
フェアトレードで最も大切なのは、厳しい環境に置かれている人たちの生活を支えることです。そのためには一時的な取引ではなく、継続的な取引が求められます。
「SDGsが流行っているから」「今年はこの商品がトレンドだから」等の理由でランダムにフェアトレード団体に注文するような取引では、本来フェアトレードが目指す貢献にはつながりません。しっかりとパートナーシップを組んだうえでの、継続的な取り組みが求められます。
そのために、生産者と丁寧な協議を通して価格を決定し、原材料の調達のための前払いや、無理のない納期の設定など、お互いがフェアに話し合い、納得しながら進めるプロセスを大切にしています。
2. 能力開発の提供、品質の改善、デザイン、マーケティングなどの提供
品質を安定させることも、長期的に継続していくために必要な要素です。株式会社福市では、入荷した商品にB品が出た場合、レポートを作成し途上国のパートナーに送付して改善策を模索しています。汚れがあるものやサイズ違い、タグの付け間違い、時には指定した色の間違いなど多様な課題があります。
しかし、相互で改善を重ねた結果、たとえば当初は不良率が20%だったあるパートナーの製品が今ではわずか1%ほどになりました。また、商品は現地に足を運んでの開発を心掛けています。デザイナー、スタイリストの方たちの力を借りて、共に商品開発に臨んでいます。
3. フェアトレードを推進する
株式会社福市だけでは取引できるパートナーも団体も数に限界があります。私たちのミッションでもある「持続可能な社会に向けて行動する人を増やす」ためには、より多くのフェアトレード商品の流通と同時に、購入する生活者たちに伝えていく試みが大切です。
このため、SNSでの発信にとどまらず、イベント開催や市民活動にも参画しています。また、流通業やフェアトレードに関心を寄せる企業向けのセミナーなども開き、多角的にフェアトレード推進に取り組んでいます。
オリジナルのマークで、
商品の背景をわかりやすくお伝えします
フェアトレードはもちろん、私たちの商品には、大切なストーリーが詰まっています。どのような課題があり、解決に向けてのどのように努力しているか、マークを使って可視化しました。
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- フェアトレード(公正貿易)
- 立場の弱い開発途上国の生産者の継続的な生産を可能にするための取り組み。
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- 貧困問題解決
- 貧困で暮らす生産者の自立をサポート。
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- ダイバーシティ・女性活躍・障がい者支援
- 主に女性や障がい者の雇用に寄与。
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- 少数民族・先住民族支援
- 厳しい環境に置かれがちな、少数民族や先住民族に寄与。
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- リサイクル・アップサイクル素材
- 不要になった素材や余剰原料を使用(一部)した製品。
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- 天然素材
- 主に植物由来の、製造時に加え処分時にも土に還るため環境への負荷が少ない素材を使用。
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- 材料の持続可能な現地調達
- 材料の採取制限を設けたり、持続可能な調達を行っている素材を使用。
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- 伝統技術継承
- 伝統的な技術を継承していく取り組み。経済合理性の追求により失われないように取り組む。
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- 自然保護
- 生物多様性はもちろん森林保全や海の豊かさを守ることに寄与。
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- 寄付つき商品
- 商品を通じて、環境問題やエネルギーの枯渇、労働、貧困などの社会的な問題に対し一定額寄付する仕組みを付加。