TOP MAGAZINE プルタブインタビュー 連載|プルタブシリーズ インタビュー Vol. 3

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連載|プルタブシリーズ インタビュー Vol. 3

貧困による格差が激しいブラジルで、現地の職人たちによって一つひとつ編み上げて作られている、プルタブシリーズ。フェアトレードの仕組みによって、その手仕事が安定した収入となり、厳しい環境におかれた女性たちの自立を支えています。

そんなプルタブシリーズを長年にわたり愛用いただき、Love&senseの取り組みを応援してくださる方へのインタビューを連載にしてお届けします。プルタブシリーズとの出会い、購入の決め手、そして使い続けるなかで感じていることなど、リアルな声をお届けします。

「“かっこいい”から始まったフェアトレード」

第三回は、株式会社福市の創業メンバーのひとりであり、現在はデコレーターにとどまらず、幅広く活躍されている笹井涼さん。

ニューヨークでも活動経験を持ち、その独自の感性と空間演出で、多くの人を魅了してきました。かつて阪急百貨店にあったLove&senseの店舗空間や、全国各地で開催してきたポップアップイベントのデコレーションも数多く手がけ、ブランドの世界観を“空間”として形にしてきた存在です。

2013年にファッション展示会「rooms」に出展した際にも、笹井さんがディスプレイを担当。会場を偶然訪れていた コシノジュンコ さんから、「この会場で一番素晴らしい」と称賛していただいたエピソードは、当時を知るスタッフの間でも強く印象に残っています。

その後も、各地のポップアップイベントでは、笹井さんのディスプレイによって、プルタブバッグをはじめとする商品たちがまるで作品のように存在感を放ち、多くの人の心を惹きつけてきました。

現在は、笹井さんご自身の「好き」を軸に、作家の想いや背景に惹かれた作品、そして面白く進化を続ける伝統工芸の魅力を百貨店へつなぐ役割を担い、高島屋大阪店を中心に各地でポップアップを手がけていらっしゃいます。

Love&senseでプルタブシリーズを取り扱う以前からその存在に惹かれ、20年以上経った今もなお、変わらず愛し続けてくださっている笹井さんに、その魅力や想いを伺いました。

プルタブバッグとはどのように出会われましたか?

(福市代表の)高津さんが最初に、イタリアのデザイナーが手がけるプルタブバッグを見つけたのが始まりでした。その後、別の知人からニューヨークでも製作している企業があると聞いたんです。

実は私も以前、ニューヨークのMoMAでプルタブバッグを見たことがあって社内で話題になり、「これは面白い」と盛り上がって、取引を始めることになりました。

今でも、当時の一番古いショルダーバッグを持っています。2008年からもう18年以上(!)、同じものを使い続けていますが、使い心地は今も変わりませんよ。

初めて見たときの印象は?

「すごいアートだな」と衝撃を受けました。あのマテリアル感、クールさ。クリエイティブな目線で一目惚れでした。

それまで私は、”ストーリーを前面に出して売る” フェアトレード商品の販売方法に少し違和感を持っていたんです。でもプルタブは違った。

「これ、めちゃくちゃかっこいいフェアトレードの売り方じゃないか!」と。

パッと見て、すごくかっこいい!と心が躍りましたね。「これを持ったら自分が変わるかもしれない」と思えるほどの出会いでした。

持っていて印象的だったエピソードはありますか?

街で見知らぬ女性に「これ何ですか?」と急にバッグを引っ張られたり(笑)、電車のホームで話しかけられたりと、持っているだけで人目を引くことが本当に多いです。「どこで売っているんですか?絶対買いに行きます!」と熱心に言われたこともありましたね。

ハマる人には本当にハマる。好きになる人は、その意味をちゃんと分かってくれるんですよね。

笹井さんにとって、プルタブバッグはどんな存在ですか?

持っているだけで特別感があります。まさに“勝負服”ですね。気持ちが沈んでいるときは、あえて持たないこともあります。

実は、プルタブバッグは10個以上持っているのですが、特に丸いデザインの「スモール・スパイラル」がお気に入りです。肩にかけるだけで立ち姿がシャキッとするんです。単なるバッグではなく、プルタブ自身が独り歩きするくらい素敵な存在だと思っています。

まだプルタブシリーズを持っていない方へ、メッセージをお願いします。

実はアクセサリー的な要素がとても強いバッグです。これひとつでコーディネートが完成するので、他のアクセサリーはいらないくらい。私はブラックコーデが多いですが、服装にそこまで気を使わなくても、このバッグが引き締めてくれます。シンプルな服ほど映えると思います。

ビジネスでもプライベートでも使えて、しかも必ず注目される。それは単に目立つということではなくて、自分のアイデンティティを表現する手段になっているのだと思います。デコレーターとしての自分のスタイルと、このバッグが自然に重なっているのかもしれないですね。

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「かっこいい」という気持ちから始まったプルタブバッグとの出会いが、20年近く経った今も、笹井さんの日常の中にあります。

ストーリーがあるから選ぶのではなく、まず“いい”と思えること。
そして、持つ人の感性やスタイルにも自然となじむこと。

笹井さんは、福市創業時からLove&senseの世界観づくりにも関わってこられました。商品をただ並べるのではなく、その背景や魅力まで伝わるような空間づくりによって、多くの人を惹きつけてきた方です。

プルタブバッグも、そんなふうに長く愛され続けてきたアイテムのひとつ。

今回のお話を通して、プルタブバッグは単なる商品ではなく、“存在そのものがメッセージになる”アイテムであることを、あらためて感じました。

笹井さん、ありがとうございました。


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